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2002年08月21日

* 『レッドウォール伝説 勇者の剣』

ブライアン・ジェイクス著、西郷容子訳『レッドウォール伝説 勇者の剣』(1999年、徳間書店)

伝説の勇者マーティンにゆかりのある、モスフラワーの森近くにあるレッドウォール修道院では、修道士ネズミたちが祈りと癒しの日々を送っていました。ある夏、おそろしいドブネズミ《鞭のクルーニー》が、軍団を率いて修道院を我が物にしようと襲ってきます。修道院ネズミと森の生き物たちは、平和を守るために敢然と立ち向かいます。敵を撃退するには勇者マーティンの剣が不可欠だと考えた、若い見習修道士のマサイアスは、修道院の長老の協力を得て、剣を探す冒険を始めます。クルーニーの軍団の攻撃を、レッドウォール修道院は撃退できるのでしょうか。

最初は動物が主人公ということで「うーん」と思っていたのですが、だんだん物語に引き込まれてしまいました。キャラクターは動物ではありますが、勇者にあこがれる若者、美しく芯が強い少女、豪快な女傑、風変わりで有能な兵士など、個性的なキャラクターがいっぱい。悪役クルーニーは単なる乱暴者ではなく、恐ろしいほど知恵が回り、これ以上の敵はいないというほどの雰囲気です。物語は、主人公マサイアスの冒険とレッドウォール修道院の攻防戦が、並行して進みます。どちらもハラハラドキドキの展開が続きます。勇者マーティンの剣は、そう簡単には手に入れられません。クルーニーの軍団も、簡単に退散したりしません。

出会いと別れを通じてマサイアスは成長します。でもマサイアスだけが活躍する物語ではなく、レッドウォール修道院のために戦った生き物すべてが主役だと思いました。そして、最後の場面の美しさは感動です。「これが人間だとしたら、どんな感じになるかな」というのを想像するのも楽しいです。

投稿者 Remi : 2002年08月21日 08:23

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