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2003年02月09日
『アンブラと4人の王子』
アン・ローレンス著、金原瑞人訳『アンブラと4人の王子』(2002年、偕成社)
優れた王が治めるエバーニアの隣国には、老女公の治めるベルガモット公国がありました。同じ年の夏にエバーニア王が、冬にベルガモット女公が亡くなり、エバーニアは4人の王子が分割して統治し、ベルガモットは亡くなった女公の孫娘である、17歳のアンブラが統治することになります。アンブラはエバーニアの王子たちから芸術・学問・政治を学び、よき統治者となるべく努力します。やがて……(以下説明がややこしいので略)。
アンブラ自身の能力もありますが、優れた部下に恵まれていたのも彼女の幸運でしょう。これも才能と言えますけれど……。書かれたのは意外と昔なのですが、主人公であるお姫さま(アンブラ)は、きれいな服を着て深窓の令嬢として暮らすわけではなく、小さいながらも自分の国を統治しなければなりません。そういうところが古さを感じさせず、楽しんで読める理由かもしれないと思いました。エバーニアの4人の王子たちもそれぞれ個性的で魅力的なので、そういう面で楽しむ人もいるのではないでしょうか。
大きな冒険があるわけではありませんが、色々と考えさせられます。作品を読むと、作者の知識の深さが分かりますね。それにしても、「ヴァージナル」や「ヴィオール」、「フラウト・トラヴェルソ」があたりまえのように登場するとは、さすがイギリスです。ただ、「ヴ」表記の問題か、「バージナル」や「バス・ビオール」というように書いてありました。個人的にそれがちょっと残念です。
投稿者 Remi : 2003年02月09日 22:36
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